風景

波の中で何を想う

波に何を望む

波の中で無心になる 波乗りに憧れるこの頃

寒い朝。降り注ぐ日差しに朱色が映える

冬の空は高く、透き通った空気のなか月の美しさに足が止まる

昔は音もなく空に流れていく飛行機雲に、心がワクワクさせる子供だった。一瞬だけひかれる青空にきれいな線はすぐに青空に滲んでいく。崩れる前の美しい雲を目にしたことが、今は幸せだ。

丹後鉄道。鉄橋を渡る列車の音は、ゆったり流れる河に吸い込まれていく。

雨の降る景色に心現れる瞬間

フェニックスロベレニーという名は知らなくとも、誰もが見たことがあるシダだ。全国シェアの9割はこの島であることも知られていない。パーティーやお店の新規開店。お祝い事を飾る花には必ず添えられているあの緑だ。

フェニックスロベレニーの栽培を生業にする喜田さん。消滅の危機にある島ことばを使える数少ない一人。楽しみはパチンコと島の美人を眺めること。

おもちゃ屋のウィンドウには子供の夢があるのは昔も今も変わらない

黄八丈の機織り。リズミカルな音は美しい織物が生まれていく産声のよう。

夕暮れの八丈小島

夕暮れ時。海、島、月を同時に目にする幸せは格別だ

高度経済成長期。海はヘドロ、川は有機洗剤と工業廃水に汚染され、空はスモッグで黄色かった子供の頃、天の川は七夕の日だけ見ることができるものだと信じていた。夜遅く海岸べりに足を向ける。手も見えないような暗闇の中、波音を聴きながら天の川を眺める。